猫型じゃなくて猫だよ、ドラえもん。

 今週のお題「ねこ」ということですが、今は動物を飼っていないので、昔飼っていた猫の話を思い出してみました。

 私が中学生~高校生の頃になります。ある日ひょんなことから野良猫を飼うことになりました。その猫はいつの間にか近所の辺りをウロウロするようになったのですが、他の野良猫に馴染めず、よくいじめられていました。そしてなぜか他の猫とは違って、どこか人懐っこい雰囲気でした。今思えば元々飼われていて、捨てられた猫だったのかもしれません。

 名前は「ドラえもん」と名付けました。どこでもドアと同じピンク色の首輪をつけてあげました(さすがに鈴はつけませんでした)。

 あまり日常の思い出は憶えていないですが、一つだけ鮮明に憶えている出来事があります。それは思春期の時分、夜親の目を盗んで「ギルガメッシュナイト」を観ていたのですが、暖かいスペースを探し出すことに長けている彼は、こともあろうに私のあぐらの上に座り込んで寝始めたのです。その後気分が一気に冷めたことは言うまでもありません(笑)怒るに怒れず、そのまま寝たのを憶えています。

 そんなドラえもんとの生活も2年目が過ぎようとした頃に、突然別れが訪れました。

その2,3日前からサカリがつく時期になり、夜な夜な家を抜け出しては雌猫を追い掛け回すことが多くなりました。元々野良猫だったこともあり、放任していたので数日居ないことはよくあり、そのうち戻ってきていたので、今回もそうなると高をくくっていました。

 しかしドラえもんは帰ってきませんでした。

家のすぐ横が線路なのですが、そこにドラえもんが横たわっていました。

恐らく雌猫を一心不乱に追いかけていたのかもしれません。もしかしたら家に帰る途中だったのかもしれません。放し飼いにしなければと大変後悔しました。

それから動物は失うのが怖くて飼っていないです。

 なんだか話が湿っぽくなってしまってスミマセン。

これがおそらく私が人生で生活を共にした唯一の猫、ドラえもんの話でした。